11. 胸膜中皮腫の症状と生活の変化

What is Mesothelioma?

胸膜中皮腫の病期(ステージ)と生活の特徴

 胸膜中皮腫の生活での特徴は、病状が進行した場合でもトイレに行ったり歩行ができ(心膜中皮腫を除く)、食事をできる等の日常生活動作(ADL)が保たれる場合がほとんど多く、脳への転移が少ないため最後の直前まで意識はあり話ができる生活の方が多いと考えられています。(名取雄司、胸膜中皮腫患者の臨床病期、生活の質、およびPAINの特性に関する検討、2011.10.8 第18回 石綿・中皮腫研究会抄録集)。名取は診断から永眠まで診療にあたった20数名を元に、胸膜中皮腫の臨床病期と生活の質をモデル化しています。診断と初回治療時の日常埼葛動作には余り制限がなく、無症状であったり海外旅行をされたり仕事に復帰されたりしています。

 最初の治療でも改善せず病状が進行する第2番目の治療時期でも、胸痛や一定の薬は内服されて歩行し食事も普通通りで周囲の人からは外見は変化が少なく見えます。その後人により、動いた際の呼吸困難が徐々に出現し食欲が少し低下したり、胸痛が悪化して内服薬を増やす場合が多くなります。しかし外出も旅行もできる方が殆どです。

 酸素を吸うようになった終末期からは、症状が悪化し、日常生活が主に室内となったりしていきます。話せる,意志が伝えられる、酸素を吸えば歩ける、水をとれる等日常生活動作が保たれているのが胸膜中皮腫の生活の特徴といえます。

(本項目の文章は2018年8月段階の内容です。2018年9月以降の変化は反映していない場合がある点ご了承ください。)