建設アスベスト訴訟ニュース号外
2021年5月17日

The Construction-Asbestos Lawsuit News

2021年5月17日
建設アスベスト訴訟最高裁判決

2021年5月17日(月)、建設現場でアスベストを吸い込み、中皮腫や肺がんなどアスベスト関連疾患を患ったとして、元作業員と遺族が訴えた4件の建設アスベスト訴訟(神奈川、東京、京都、大阪)について、最高裁判所は、国と建材メーカーの賠償責任を認める判決を言い渡しました。(最高裁第1小法廷、深山卓也裁判長)

初の提訴から13年。同様の集団訴訟は全国の裁判所に相次いで起こされ、原告は1200人余りに上っています。

 

また、建設アスベスト訴訟の原告団は同日、政府が示した和解案を受け入れる方針を明らかにしました。和解内容は、国が原告に最大1300万円の和解金を支払うことが柱となっています。

 

最高裁判決の主な内容

  1. 労働者と仕事を個人で請け負ういわゆる一人親方等について、屋内建設現場(解体作業含む)でのアスベスト(石綿)粉じん作業に対し、国の責任を認めた。 国の賠償責任期間: 1975(昭和50)年10月1 日(改正特化則施行日)〜2004(平成16)年9月30日(改正安衛令施行日前日)までの間
  2. 屋外作業者に対しては、国と建材メーカーの責任を否定する不当な判断を下した。
  3. 一部の建材メーカーの賠償責任は認めたが、メーカーごとの責任の範囲や賠償額については、高裁で審理し直すよう命じ、一部の原告はさらに裁判が続くことになった。

 

アスベストセンターは建設アスベスト訴訟を長年に渡り支援しています。建設現場で働きアスベスト関連疾患を発症している方は、ぜひ私たちにご相談ください。

これから労災申請したいという方のご相談にも対応しています。ぜひご相談ください。

 

(2021年5月17日18時時点の速報記事となります。詳細は追って掲載していきます。)

医療・健康相談員の
ご紹介

事務局次長
尾形 海子(おがた ひろこ)

お困りのこと、ぜひご相談ください。「医療機関からCTやレントゲン写真を借りたいが、借り方がわからない」ときや「監督署へ相談に行きたいが、どう説明したら良いかわからない」ときなど、現場で皆さんのお手伝いができればと思っています。

尾形海子


事務局次長
田口 正俊(たぐち まさとし)

お一人で悩まずに、ぜひご相談ください。以前、建設業の労働組合におりましたので、特に技能者や一人親方の方、ご自分の働いた履歴や元請の証明、労働者性があるかどうかなど、お困りの時にご支援できたらと思っております。

田口正俊


委託職員
斎藤 洋太郎(さいとう ようたろう)

母と妻が、労災患者です(脳卒中と脊髄損傷)。趣味は、日本を含む東亜の文化です。被害者・家族の人権を守りましょう。