総務省評価の評価、もしくは反論

中皮腫・じん肺・アスベストセンター 永倉

はじめに

 2016年5月13日、総務省は「アスベスト対策に関する行政評価・監視 —飛散ばく露防止対策を中心として— 結果に基づく勧告」(以下、「行政評価書」という)を発表した。今回発表された行政評価は、一言で言うならアスベスト被害の現状を踏まえずにアスベスト飛散防止対策の上っ面の「評価・監視」に基づく勧告である。総務省が行うべきアスベスト対策に関する行政評価・監視は、単にアスベスト粉じん飛散ばく露防止だけが課題ではない。わが国における行政評価・監視されるべきアスベスト問題は、2015年度、様々に発生し、行政の無策、不作為を露呈している。さらに被害は収束とは程遠い様相を見せ、被害者数は増加の一途を辿っている。

 2002年、当時の早稲田大学の村山武彦教授は、疫学的な手法で将来の胸膜中皮腫による死亡者予測を行った。現在、中皮腫による死亡者数はおおむねその予測通りに増加し続けている。この将来予測で示された最大の被害が予想されている2030年から2035年以降の被害者の減少についての明確な見通しも示されていない。その予測によれば、2010年から2014年にかけての男性、胸膜中皮腫死亡者数は計7000~8000人程度と見積もっている。実際の中皮腫死亡者合計数は(予測が発表された当時は女性の被害者の記録がカウントされてはいないものの)2010年から2014年までの5年間の中皮腫死亡数合計は6653人である。これは当時の予測の誤差範囲で、ほぼ正しいことを裏付けている。

 また、2014年度を単年度で見ると、中皮腫による死亡者数は1376人であり、この2倍がアスベストによる肺ガン数として加えると、4128人と見込まれる。これは同年度に発生した交通事故による死者数4113人に匹敵する数字である。村山予測は中皮腫被害のピークを2030年~2034年と予測しており、この時期のアスベストによる死亡者数は中皮腫だけで年間4000人程度、その2倍の肺ガン死亡を含むと12000人ほどが予想される(従来中皮腫死亡者に対する肺がん死亡者数の割合は2倍程度の比率とされていたが、WHOが2014年に出版した「Chrysotile Asbestos」によれば、クリソタイルばく露により肺ガンによる死亡者は中皮腫死亡者の6.1倍と見積もっている。)。

 わが国の大量の死者を発生し続けているアスベスト問題は、アスベスト製品を製造・販売した製造業、その製品を使い建物などに使用した大手ゼネコン等の大規模建設業、及びアスベスト製品の危険性を早くから知り、研究をすすめ、国民に知らせ、使用を厳重に規制する立場にあった国による重過失致傷及び致死事件である。劣悪な環境下での労働を強いられたアスベスト製品製造業における労働者、中小建設業、一人親方、建設に関連した内装業者等はその最大の被害者集団である。また、これからはそれらの建築物が改修・解体される事業に伴い多くの労働者、一般住民にアスベスト被害が及ぶことが予想される。これは早期にに使用を禁止できなかった国の責任に帰するところが大きい。

 2005年に、尼崎市旧クボタ神崎工場周辺住民を皮切りに発覚した、アスベスト製造工場周辺住民の広範なアスベストばく露による被害は、未曽有の大災害となっている。労働とは無関係に、いわばそこに生まれ育っただけで、あるいはアスベスト建材を使用した建設工事が絶え間なく行われた学校に通学したことで、ある日突然不治の病に侵されたことを知らされる環境ばく露によるアスベスト被害者について、国の責任はさらに重い。国民、特に今犠牲者になっている当時の子供たちの安全な環境を提供できなかったことについての国の責任は、救済給付制度による300万円程度の給付で到底済むものではない。環境ばく露の被害者に対し、国は謝罪を行い、補償を行うとともに、失政の当事者を速やかに特定し、刑事告発、民事賠償責任を果たさせるべく訴追されなければならない。

 このような背景の下に昨年度の行政によるアスベスト被害予防対策を見ると、あまりにも無策で不作為な施策であるといわざるを得ない。昨年度最大の行政評価が求められる点は各労働局内で発生したアスベスト関連文書の誤廃棄問題(実際は誤廃棄ではなく、廃棄発覚問題といえる。)である。この行政評価書にはこの点が一言も触れられていない。加害者の一人として被害者に対して責任を持つ国は、加害企業とともに被害者への真摯な謝罪と賠償責任を果たすとともに、今後の被害発生に対しては加害者として、今後一人たりともアスベスト被害者を出さないという取り組みを行うことを義務付けられている。

 他方、過去には被害者を大量に出した交通事故死亡事案について、国及び行政は、大型の予算措置を行い、大量の人材を投入し、日々のパトロールや運転免許制度の徹底、運転免許更新時の講習等の徹底などにより、大幅な被害減少を実現してきた。今後は交通事故死亡者を上回ることが確実なアスベスト被害予防対策について、交通死亡者予防対策以上の国家予算と行政人材の投入は、総務省が各関連省庁に対して勧告すべき点である。

 以上の観点から、今回の総務省によるアスベスト対策に関する行政評価・監視結果に基づく勧告について、以下のように評価・反論を述べる。

行政評価文書の評価

1)厚労省所管の各労働局管内の誤廃棄問題

 行政のアスベスト政策における昨年度の最大の問題点は、厚労省、各労働局管内のアスベスト関連文書誤廃棄問題である。今回発表された行政評価・監視ついては、総務省は「-飛散・ばく露防止対策を中心として-」と副題を入れているが、行政が取り組むべきアスベスト対策は単に「飛散・ばく露防止対策」のみを評価・監視し、その結果に基づく勧告をしておけばいいというものではない。この点についての総務省のアスベスト対策に関する表面的な認識こそが行政評価されるべきである。

 アスベスト粉じん飛散・ばく露防止対策について、その対策の届け出文書等がすでに誤廃棄された場合、アスベスト疾患のようにばく露原因から疾病の発症までに数十年の潜伏期間を要する労働災害は、その疾病の原因が特定されなくなるおそれがある。もしくは大変困難なものになるおそれがある。また、労災認定された事案等の行政文書は、当該企業等への損害賠償請求訴訟の重要な証拠となる場合が想定される。さらに、労災認定に係る復命書などの当該疾病発生事業所の情報は、同じ事業所、もしくは同様の事業形態によるアスベスト疾病認定の際の重要な情報である。そのために長期保存が求められたものであり、その規定にもかかわらず廃棄されたことは重大な行政による過失である。

 したがって昨年度の誤廃棄問題について、誤廃棄文書の特定と国民への公表、誤廃棄復元業務の徹底、復元率の定期的な報告、復元業務による復元文書当該者への通知、誤廃棄再発防止策の公表と徹底、誤廃棄についての問い合わせ窓口の創設が必要である。

 さらに、アスベスト疾患は長い潜伏期間後に発症するという特性にかんがみて、環境省所管の大気汚染防止法上の届け出、各行政機関の指導文書、国土交通省関連の建設リサイクル法届け出文書等のアスベスト関連届け出文書の長期保存について、各関連省庁へ勧告すべきである。

2)文科省への評価

 全国の学校施設が老朽化し、改修・解体工事が全国的に頻発している。また、学校施設におけるアスベスト飛散事例もいまだ多く報道されている。学校施設のアスベスト調査は毎年フォローアップが繰り返され、ほとんどの学校の調査は終了しているように見えるにもかかわらず、このような状態が続いている原因についての分析、評価が行われていない。

 中皮腫・じん肺・アスベストセンターが昨年5月に、全国自治体の教育委員会にむけておこなったアンケート調査では、学校施設のアスベスト調査を行っている者は、全体の半数が市町村職員もしくは教育委員会職員とし、建築物石綿含有建材調査者等の専門家による調査ではないと回答している。その理由としては、調査費用が拠出できないためとした自治体が複数あり、全国の学校施設にアスベスト調査の濃淡が発生していることが判明した。このことからも、学校施設等に関する文科省によるアスベスト調査費用の拠出が必要である。

 さらに全国の学校施設等のレベル3建材からのアスベスト粉じん飛散については十分な調査、対策が行われていない。レベル3建材についても、劣化状態や扱いによってはアスベスト粉じんを発生することは多くのデータで示されており、正確な調査、対策が行われる必要があり、文科省へ勧告すべきである。

 「石綿健康被害救済制度における平成18~26年度被認定者に関するばく露状況調査報告書 平成28年4月 独立行政法人環境再生保全機構」の調査結果によると、救済給付を受けた者のうち職業分類の教員、産業分類の教育支援業が他の事務職と比べて異常に多い。この調査は救済給付者に関するアンケート調査がもとになっており、全職業別被害者統計ではない。学校関係者のアスベスト被害はその学校施設でのアスベストばく露を疑わせることから、教員、もしくは教育支援業のアスベスト被害者の悉皆調査とその記録の開示は国民にとって重要な情報である。文科省に対し、教員、もしくは教育支援業におけるアスベスト被害の悉皆調査とその調査内容の公表を勧告すべきである。

3)各省庁による石綿問題に係る専門家委員会への被害者代表の参加がない。一方、旧石綿協会等石綿被害の加害者に関連する立場であった委員構成の問題。

 今年度4月の環境省中央環境審議会環境保健部会石綿健康被害救済小員会(以下、小委員会)で、実質的なアスベスト疾患の患者さんの声を代表する立場の委員が初めて参加し、被害者の生の声を委員会委員に伝えた。このような被害者の声を直接お聞きすることは委員会委員だけでなく行政担当者にとっても重要な事実認識である。このような被害実態の認識がないままに、アスベスト飛散・ばく露防止対策が検討されてきたことは歴史的事実である。被害者の実態を知らないことが、国のアスベスト対策の規制を遅らせてきた第1の原因である。今後のアスベスト対策の重要性を認識するためにも、被害者の声を反映した専門家委員会の議論、提言は重要である。

 一方、厚労省、環境省等の石綿問題に係る専門家委員会の委員に、かつて石綿建材等の使用を促してきた石綿協会等の関連団体出身者も任命されている。石綿協会等の石綿製品をひろく国内に広める活動を行ってきた団体は、当時の政府官僚とともに、石綿の管理使用によって安全に使用可能としてきた。しかしそれらの管理使用論が実際には破たんし、ごく少数の一部労働者にしかアスベスト被害は出ないとする業界、国の見込みは、2005年の尼崎市のクボタ旧神崎工場周辺の一般市民のアスベスト被害の発生報道によって覆された。それ以降、アスベスト被害者は増加の一途をたどっている。

 かつて企業活動としてアスベスト製品を全国に広げた側の人間が、アスベスト被害者が多発したことを他人事のように語り、アスベスト診断士協会などのアスベスト調査業に生き残りをはかり、反省の言葉もなく委員会にアスベスト対策を提案するようなことは、アスベストによる被害者、遺族にとって耐えがたい苦痛である。このような、被害者に対する節操のない人選を国の関連委員会は速やかに撤回するように勧告すべきである。

4)建設業法に追加規定された解体工事業の要件に、調査者によるアスベストの事前調査を加えること。

 解体工事に関する施工技術の専門化や施工実態の変化といった事情を踏まえ、業種区分について「解体工事」を新設する等の所要の措置を講ずる「建設業法等の一部を改正する法律」(平成26年法律第55号。)が平成26年6月4日に公布された。

 業種区分について「解体工事」が新設されたものの、要件に調査者によるアスベスト建材調査が含まれず、ここでも解体工事前のアスベスト事前調査の実効性が確保されたものではなくなっている。この点について、国土交通省に対し、解体工事業を行う際の要件として、調査者による調査を義務付ける法改正を行うことを勧告すべきである。

5)アーケードからのアスベスト飛散問題など、改修・解体工事時以外の日常的なばく露防止対策への言及がない。

 建物に使用されたアスベストに関して、改修・解体工事時の際には大気汚染防止法、石綿障害予防規則、廃棄物の処理及び清掃に関する法律等に規制がかかるものの、使用中の建物、もしくはすでに使用されていない建物に使用され劣化した吹付けアスベスト等の規制について、法的な整備が整っていない。

 建築基準法の第10条に関連して、平成18年10月1日国土交通省から「石綿による健康等に係る被害の防止のための大気汚染防止法等の一部を改正する法律等の施行について(技術的助言)」が発出され、「石綿の飛散により著しく衛生上有害となるおそれがあると判断される場合には、法第10条にも続く勧告、命令の厳正な適用を図られたい。」としているものの、周知が不十分なために、運用が有効なアスベスト粉じん飛散防止対策にならないケースが見られる(さいたま市内のアーケード内吹付けアスベスト落下事案)。

 改修・解体工事時に係わらず、建築物等に使用されたアスベスト建材からの粉じん飛散を防止するための法整備を規制する法的整備を環境省等へ勧告すべきである。

6)改修・解体工事の際にアスベスト調査完了を要件化する法改正

 建物の改修・解体工事の際に事前のアスベスト調査が義務付けられ、大気汚染防止法改正によって発注者による届け出義務が発生した。解体工事現場等の立ち入り調査権限が行政に拡大されたとはいえ、基本的にはいまだ届け出をもって調査を行う届け出主義であることに違いはない。ごく一部の行政が積極的な情報の共有と立入権限行使を行っているに過ぎない。現時点での各行政の大気汚染防止法による立ち入り調査人員の確保状況を見れば実態は不十分であることは明らかである。

 とりわけ、レベル3建材からのアスベスト粉じん発生に関しては、ほとんど行政指導からは抜け落ち、多くの自治体で全くの対策がとられないままに解体され、アスベスト粉じんを発生させている実態がある。

 これらの違法工事、もしくは違法ではないがアスベスト粉じんをまき散らしている工事を行政指導・監視するには、調査者によるアスベスト調査が完了している建物でなければ改修・解体工事が行えないようにする法改正を行う必要がある。また、アスベスト調査が完了している建物のリストは、今後の震災時のアスベスト対策に関する重要な情報となる。この点に関する法改正を環境省に勧告すべきである。

7)リスクコミュニケーションの法的位置づけ・行政上の取り組みへの言及がない。

 建物の改修・解体工事の際のアスベスト対策について、周辺住民、地元自治体、事業者、発注者などが施工される工事についてのリスクコミュニケーションを形成し、安全な工事を実現した事例が見られ、環境省中央環境審議会大気・騒音振動部会石綿飛散防止専門委員会において、アスベスト飛散防止対策にリスクコミュニケーションについて検討されている。ところがこの委員会が非公開とされ、アスベスト被害者及びその家族等の意見を代表する委員も参加していない。この委員会の在り方そのものがリスクコミュニケーションを理解しないアスベスト対策の閉鎖性を象徴している。実際に、大規模解体工事などに関し、リスクコミュニケーションの形成が安全な工事を確立した事例は多数報告されている。

 安全な工事の在り方についてのリスクコミュニケーションの検討と専門委員会の公開、大気汚染防止法の改正を勧告すべきである。

8)震災アスベスト対策への提起への指摘がない。

 東日本大震災に続いて熊本県でも大型の震災が発生し、多くの建築物が倒壊、半倒壊した。震災被災地では、直後から落下した建材の片づけ作業や解体作業が開始され、作業者やボランティアの方が粉じんにさらされている。その際にどの建物にアスベスト含有の吹付け材があるかという情報は大変重要である。その情報は、震災が発生する前に行政が把握しておくことで、作業者へいち早く通知できる体制が確保できるものである。また、震災が発生した自治体では、仮にアスベスト含有建材が使用された建物の情報があったとしても、情報を取り出し、必要な個所に適切に発信する作業が困難になることが予想される。したがって、各自治体のアスベスト情報を国が一括して管理し、被災地での作業者や応援に入る他の自治体職員等へ適切に提供できる体制を早急に構築する必要がある。この点について、早急に各関連省庁へ勧告すべきである。

9)肺ガン認定基準について、国は敗訴を続けている。認定基準についての見直しが検討されていない。

 厚生労働省の労災認定事案について、アスベストによる肺ガン不認定を不服とした行政訴訟は、次々に国が敗訴している。アスベストが原因の中皮腫と肺がんの割合についてもわが国の労災認定数の割合は肺ガン数が少なすぎる。先にも挙げた通り、国際的には中皮腫1に対し、肺ガン6程度がコンセンサスになっており、明らかに肺ガン認定要件が、アスベスト肺ガン認定率を押し下げていることは明らかである。本来の労働災害の救済、環境ばく露の救済がもれなく実現するような認定基準の運用を厚生労働省、環境省へ勧告すべきである。

10)調査者が養成されつつあるにもかかわらず、国土交通省の助成金が廃止されようとしている。

 各地方行政において建物のアスベスト調査、撤去工事に関して助成金を設けている自治体はごく少ない。しかし、国土交通省の試算では、今後解体工事に係るアスベスト調査が必要な建物は280万棟と試算している。

 一方、これらの建物のアスベスト調査を行う建築物石綿含有建材調査者が国土交通省によってようやく養成され、実質的な全国調査が可能になってきた現時点で、財務省は助成金拠出を停止しようとしている。これは助成金請求の実績が低迷し、ほとんど使われていないということが理由とされているが、実際には利用されにくいことがその本当の理由である。調査者が増え、アスベスト建材の調査体制がやっとと整ってきたことと、震災時のアスベスト対策など、広範囲の精度の高いアスベスト調査が緊急に必要になっている状況を踏まえ、財務省及び国土交通省に対し、行政及び一般の建物所有者等が使いやすい助成金制度の創設を新たに行うことを勧告すべきである。

11)救済法の見直し

 石綿救済法は施行10年を迎え、さまざまな問題点が浮かび上がってきている。環境省中央環境審議会環境保健部会石綿健康被害救済小員会の議論等を踏まえ、救済法の抜本的な見直し、救済法の本来の目的である漏れのない救済を行うよう環境省へ勧告すべきである。

12)基本法への言及

 以上に述べた各省庁にわたる縦割りの弊害問題を解消し、効率の良いアスベスト対策を実行するために、アスベスト対策基本法の制定が急務である。

 基本法の構想として、過去のアスベスト被害の実態の情報の集積、分析による解明と、被害者と遺族への公平な補償体制の確立、中皮腫登録制度と治療・研究機関の創設、国が期限を区切ってアスベスト全廃を実行するスケジュールを示し、過去のアスベスト製品のリストアップと行政による廃棄システムの構築、調査者による建物のアスベスト調査の義務化、アスベスト調査が行われていない建物の改修・解体工事の禁止、違法工事を摘発するための予算、人材の確保を図ることが求められる。

 したがって、総務省は各関係省庁との連携のもと、国民のアスベスト被害の補償、被害実態の解明、被害予防を実現するためのアスベスト基本法制定を関連各省庁に呼びかけ、自らに勧告すべきである。

 今回の総務省の行政評価は、全般にこれだけ多くの行政上の問題を抱えながら、単に飛散ばく露防対策のみを評価・監視し、勧告を行って良しとする総務省自体の認識の不十分さを示している。過去のアスベスト被害者、現在のアスベスト被害者、これから発症することが予想されるアスベスト被害者に対しどのような行政施策が必要であるかについて真摯に向き合うことが総務省のみならずすべての省庁に課せられた勧告である。